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「これまでの自分」という
壁を越えるという経験。
自分にとって苦しいと予測される
未来を選択して行動する。
暗さや後悔で溢れながらも、
それでも力強く、一歩を踏み出す。
その別れに告げる「ありがとう」
という言葉。
たとえそれがつらく、悲しい、
そんな別れであったとしても。
この曲は、その最初の一歩を
踏み出せずにいる人を、
そっと支えてくれるはずだ。
Release : 2004.09.01
ARIGATO / 精力的
アコースティックの静かなギターサウンドから、 エモーショナルなギターサウンドへと 繋がれていく。そして力強いドラムの音が、 1歩ずつ踏みしめながら、 前へと進んでいく姿を、 鮮明に浮かびあがらせている。 "いま踏み出そう ぐっと前に踏み出そう 優しさがスブリ胸につき刺さる Now it's time to go. Now it's time to glow. 痛くてもせつなくても このままいこう" 歩きながら、ふと蘇るのは「君」の優しさ。 今になって、あのとき抱きしめることもせず、 何も出来なかった後悔で胸は痛くなる。 "歩き続けた先に 見たいのは 想像を越える風と光 そこに誰もいなくても" 辿り着きたい場所は、 想像すらできない景色。 誰が待ってくれているわけでもない。 そしてこの曲のテンションが 最高潮に達したところで、 歌われる言葉。 "ありがとう" 感謝の気持ちがくり返し歌われる。 このフレーズでは、はっきりとした 自信が表現されている。 けっして逃げ出すわけじゃない。 この経験に「ありがとう」と伝えることで、 堂々と、前向きにその歩みを 進めていることがわかる。 良いことばかりじゃなかったはずだ。 つらいことも、イヤなこともあっただろう。 それでも、自分を成長させてくれた。 そのことに対して、 「ありがとう」と伝える。 なかなか出来ることじゃない。 言い訳を探したり、そんな自分を 正当化することのない、 シンプルな「ありがとう」という言葉。 まさにタイトルにふさわしい言葉だ。 "星は消え 影も消える それでもいい" 最後、このフレーズが、 アコースティックギターの 弾きかたりで歌われておわる。 暗闇の中へとその姿を見送った後、 その余韻がリスナーを包みこむ。
輝く運命はその手の中に / 穏やか
未来は、その手で掴みとるもの。 ではどこに手を伸ばせばいいのか。 それは誰も教えてくれない。 "手帳の写真を一枚とりだして 灰皿に破って捨てたら笑えた" その写真にうつされた 何かにとらわれて自分。 その手でそれを破ってみると、 そのあっけなさに笑えてしまう。 あいまいな空模様のように、 漠然とした不安の正体は、 案外たいしたことのないものだろう。 "もしも未来が闇の中で 眠っているなら ひとり立ち上がって 光をあてながら彷徨う 勇気があるのか" 心に灯した火は、あたり一面を 照らしてはくれない。 手の届く距離でさえ、 きっと暗闇に覆われている。 彷徨い、悲しく、手探りでも 泣きながらでも歩く。 きっと、その行動自体がもう 「輝く運命」なのだろう。 どんな暗い現状だって、 その先を見据えれば、 「輝く運命はその手の中に」 存在しているはずだ。
もうはなさない / うれしい
やる気に溢れたエネルギッシュな ロックナンバー。 "人の目ばっか 気になってる この僕が 卑屈じゃないのは まぶしいほど 今を生きる 君がいるからなんだ やっとわかったぞ" このフレーズでは、その気付きに喜ぶ感情が、 表現されている。 "正しいと信じてたこと まとめてひっくり返すよ" 自分の今までの常識や価値観に、 まるでパイルドライバーを (プロレス技:脳天杭打ち) かけるように、派手なfeelingが サビへとつづいていく。 "もうはなさない 君のことを はずかしいよ んなこといって でもかまうまい ああ 今ならね どんな歌でもいいよ 歌ってあげる いつの時代もときめきはフリーウェイ" 正しいと信じていたことに、 自分の意志は宿っているのか。 もしそうではなく、思考能力のない ただの道具になっているなら、 ぜひこの曲を聴いてみてほしい。
Now it’s time to go.
Now it’s time to glow.