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"せめてあなたの中では
いつまでも輝いていたい"
人は衰えていく。体力も容姿も、 いつまでも昔のままではいられない。 やがて確実になくしていくものを 数えてばかりでは、輝けない。 フメツノフェイスになるには、 どうすればいいのか。 輝く生き方のヒントが、 きっとこの曲の中にある。 Release : 2008.04.16
BURN ‐フメツノフェイス‐ / やる気がある
BURN。 このタイトルには、自分自身を燃やす、 その姿を他人の心に焼きつける、 といった意味が込められている。 "消えることない色 そんなのどこにある? 時間が切りとる鮮烈な傷口" かつては痛みを伴い、 真っ赤な血がでていた傷口ですら、 時間が経てば、そこにはカサブタができる。 そこには、もう赤い血は流れていない。 その瞬間にだけある鮮烈な傷口。 "フメツノフェイス せめてあなたの中では 特別な色でありたい その記憶のどまん中で 血よりも紅く焼きついて" ではどうやって、その記憶に 自分を残すことができるのか。 それは、「自分自身」で、精一杯生きることだ。 その瞬間を駆けぬけて、不滅となった 3人のミュージシャンの言葉を紹介したい。 Don’t compromise yourself. You are all you’ve got.
自分に対して妥協してはいけないわ。 今のあなたはアナタ次第よ。 -ジャニス・ジョップリン
Wanting to be someone else is a waste of who you are.
君じゃない他の誰かになりたがるだなんて、 君自身として生まれたことがもったいないよ。 -カート・コバーン
I’m the one that has to die when it’s time for me to die, so let me live my life, the way I want to.
死が訪れたときに死ぬのはオレなんだ。 だから自分の好きなように生きさせてくれ。 -ジミ・ヘンドリックス 不滅のフェイスには、誰かの 真似なんかじゃなることはできない。 圧倒的なオリジナルリティが必要だ。 "命がけで駆ける 痩せた野生の馬のように 自己のはかなさ 知れば知っているほど 息を呑むよな きれいな 瞬間を生む" そこにあるのは、容姿の美しさ、 スタイルの良さ、そんなことじゃない。 誰にだって死は訪れ、 かならず滅んでいくものだ。 そのはかなさを命がけで駆ける、 きれいな瞬間が、 不滅のフェイスにさせてくれる。
yokohama / 落ち込む
横浜は一つしか存在しない
固有名詞であるため、
本来はYokohamaと大文字から
表記されるべきだが、
この曲では意図的に
小文字で表記されている。
それは、いくつもある横浜での、
思い出のそのひとつ。
という意味でyokohamaとなっているのだろう。
"この町には誰もいない 誰も待っちゃいない
いつものように歩いても
まるで俺はシャイなstranger"
そんなふうに、暗く、
落ち込んだ様子が歌われる
思い出のyokohama。
"誰に出会ったとしても
愛しきれない again"
このフレーズでは、「君」との別れから、
自分を責め、さらに悩みが大きくなり、
もはや自己否定にまで
至ってしまっている。
"傷つけてしまった人よ
どうか許さないで never again"
その優しさに応えられなかったことを、
許してほしいのではなく、許さないでほしい。
そう願うことで、いつまでも消えない、
優しすぎる君の影から逃れようとする。
"むなしさにも 慣れてしまう頃
この部屋を出てゆこう
思い出を全部 抱きしめたまま
どこか遠くまで 歩いてみよう"
そうして、遠くまで歩き出すその胸には、
yakohamaの思い出たちが抱きしめられている。
希望の歌 / 憂慮する
大人になると、どうしても日々の生活に対して、 その感度は鈍くなっていってしまう。 "かくれた声を 見つけてよ 大ざっぱに日々を 通り過ぎないで やがて咲く花の色を決めるのは今" 誰かの悩みに対して、あとになって、 そういえばあのときとか、 どうして気づけなかったんだろうとか、 なんてことばかりだ。 そんな反省ばかりを繰り返しても仕方がない。 今、気づかなければいけない。
その違和感。 それはけっして当たり前なんかじゃない。 その声は小さく、耳を澄まさないと 見つけられない。 自分のかなしい歌を聴いてくる人がいる。 それだけで、心強くなるし、 歌声にも力が入る。 それがどんなにかなしい歌であっても、 手を差し伸べてくれる人がいれば、 それはきっと希望の歌になる。
最高の残像を焼きつける。